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成長産業として躍進を続ける医療機器業界の営業職の魅力が満載。
MRや業界未経験者で「高収入」「専門性」「やりがい」を求めている営業の方へ、成長産業の理由、具体的な「やりがい」は何か、業界に向いている人と向いていない人、扱う製品ごとの営業スタイルの違い、応募企業のチェックポイントなど、丁寧に説明しています。医療機器営業への理解を深めて下さい。
目次
医療機器とは医療施設や自宅などで医療行為の際に使用される「薬」以外のものを全て指します。健康診断の時に目にするレントゲンや採血注射針、精密検査で使用される胃カメラやCTなどの診断機器、怪我の治療で使用されるガーゼやピンセットのような身近なものから、脳梗塞や心筋梗塞の緊急治療に使用されるカテーテルのような専門的な用具までかなりの多品種にわたります。
国内の市場規模(生産+輸入―輸出)は現在約3兆円規模です。10兆を越える医薬品の3分の1、3.3兆円のお菓子業界、2・5兆円規模の化粧品の間くらいに相当する大きさですが、年を追うごとにその位置づけを変えていくと思われます。
ちなみに我が国の大きな社会問題である医療給付費は現在36兆円で、2025年あたりには54兆円になると予想されていて、否が応でも拡大していく成長業界と言えます。
参考までに、医療給付費の比率は、生活習慣病関連が約35%、老化に伴う疾患が約16%、精神・神経疾患が約10%と今の日本が抱える問題を反映しています。
世界に目を向けると現在我が国の市場は、医療大国、アメリカに次ぐ第2位。中国・アジア市場が医療インフラの整備により急成長しているため、グローバル市場においての地位は若干低下しているとは言え、大きな市場であることには変わりはありません。
約3兆億円市場の中身に目を向けると、治療系医療機器が1兆5000億、診断系が6000億と、先進技術分野の比率が高いことがうかがえます。
また全体の輸入比率は4割で、診断機器は一定の競争力を持っていますが、治療機器は弱いのが特徴的であり、メーカー別で見ても、グローバル上位はメドトロニック社、J&J社、GE社を始めとする欧米メーカーで、日本メーカーは17、18位にようやくオリンパス社、テルモ社がくるという欧米主導の業界であることがわかります。
しかしながら、業界の企業数を見ると、外資系100社に比べ、国内企業は500社を数え、
規模は小さくても国内の医療現場が求めるニッチな製品を生み出す企業も少なからず存在していることも事実です。
世界的な製品開発の流れは、大手企業が新製品を開発するにはリスクがあるため、開発したベンチャー企業を買収し、量産化するイノベーションエコシステムが主流になっています。
業界のトレンドは、ロボット技術の応用、人工組織・臓器、低侵襲治療、画像診断技術向上による早期診断、ウェアラブル(ポータブル)化、クラウド化などがあげられます。
現在国内では医療機器メーカーに所属する営業は5万人、医療機器卸会社では1万人の営業が医療現場を支えています。この数は製薬会社のMRが5万人、医薬品卸会社の営業(MS)の1万6000人とほぼ同じ規模です。
単純に計算すると一人あたりの売上規模はMRの2億円に比べ、6000万円と3分の1になるのですが、その要因は複数の診療科目に適用される薬剤を扱うMRに比べ、特定の専門分野のモノを扱う医療機器営業の仕事内容の違いにあると思われます。
また、上記のように約6万人の営業が毎日のように医療現場に足を運んでいるのですが、一言に医療機器営業といっても、その職務内容は、扱う製品が、医療行為の何を目的としたモノなのかによって大きく異なっています。
医療行為は、検査→診断→治療→リハビリテーションと4つのステージがあります。
また症例(病気やケガ)はその部位によって、40とも50とも言える診療科目に分かれています。医療機器は、医療行為ステージ数と診療科目数の掛け算(4×50)、つまり極端に申し上げると200のカテゴリーに分かれていると理解いただければ、具体的にイメージしやすくなります。
例えば、眼科の検査機器には眼圧計、胃腸科の診断機器に胃カメラ、外科の治療機器には内視鏡手術機器があるという具合です。
200のカテゴリーは、その一つ一つが専門的であるゆえに、その全てを網羅している企業は1社もなく、先述した世界のトップ医療機器メーカーであるメドトロニック社やJ&J社でさえも10カテゴリー程度の専門分野(カンパニー)の集合体でしかありません。
従ってそれぞれのメーカーに所属する営業は、その扱う製品の目的によって、アプローチ先(診療科目やドクターの専門分野)、サポート内容に大きな違いがあるのです。
(診療科目)
内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、胃腸科、消化器科、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、心療内科、リウマチ科、アレルギー科、病理診断科、臨床検査科、救急科、歯科、矯正歯科、小児歯科、歯科口腔外科、呼吸器内科、人工透析科、脳神経内科、漢方内科、胸部外科
一般的に共通する医療機器メーカー営業の職務内容は、
ですが、例として4つの医療機器を扱う営業の特徴をご紹介します。
○消耗品(例:手術室で使用する手袋)
サンプルを実際に使用してもらい、使用感や問題点などを比較検討いただきながら、採用につなげたり、生産サイドに情報をフィードバックし、改良につなげる。
フットワークの軽さやドクター以外の医療従事者とのコミュニケーション力が問われる。
○大型装置(例:大型画像診断装置)
単価が大きく、病院の医療方針の影響を大きく受けるため、経営層へのアプローチが必要なコンサルティング要素の高い営業スタイル。
院長、事務方、用度課、院長、技師など多方面への根回し、調整能力が問われる。
○手術用具(例:整形の人工関節などのインプラント製品)
症例情報の入手力も重要ですが、正しい使用方法を提供する為の事前トレーニング、手技準備段階での参画、手術当日に立会いでのサポートを行う。
○検査機器(例:血液検査装置)
病院の検査室だけでなく、大学や検査機関の研究・検査スタッフとの商談を伴うため、専門分野の深い知識が求められる。
機械納入後の消耗品の売上も大きく、フットワークも重要。
上記のように同じ医療機器の営業でも大きな違いがあります。
営業の対象となるドクターは頭脳明晰なだけでなく、寝る時間も削って病院に張り付いておられ、時間に大変シビアです。ドクターとのコミュニケーションは、早いレスポンスと的確なエビデンスで応えていける能力が必要です。
一日のほとんどを外で過ごす職種です。医療現場の依頼に対して即座に対応できるアクティブなフットワークが求められます。
基礎的な医学知識、該当分野の症例知識に加え、日々変化する技術の進歩、競合製品の変化など、常に関心と興味をもち、知識・経験をブラッシュアップしていく姿勢を保てなければなりません。
データ分析、プレゼン、社内協業、レポート、などの場面で不可欠なスキルです。
人の命に直接、また間接的に関わる医療機器。売ることを優先し誇大な宣伝や、データを改ざんしてアピールすることは許されません。
医療現場に遊びは皆無です。真摯に向きあう姿勢が求められます。
ドクターを始め、医療従事者、また上司や先輩の知識や経験をリスペクトし、貪欲に吸収する姿勢が必要です
ドクターのみならず、病院経営陣や医療従事者(看護師・技師など)への根回しが必要な場面が発生します。
※向いていない人
SOHO(自宅を拠点とした直行直帰スタイル)のメリット/デメリット
=メリット=
=デメリット=
土日は休めるの?
但し、学会や説明会、座談会などのイベントは休日に開催されるケースがある。複数の部下をもつマネージャーはイベントのサポートに入るため休日出勤が多い。
転勤の頻度は?
MRとの比較では間違いなく頻度は低いと言えます。ルート営業的要素、個人営業的要素が高いため、ドクターとの信頼関係を強く持つ方を他エリアに異動するメリットは企業にとってリスクが高いことが理由です。
もちろん、昇格やポジティブなローテーションは例外です。
新しく飛び込む業界です。入る前の想像とは違うのは当たり前。「こんな筈じゃなかった・・・」は未然に防ぐことはできます。求人の確認ポイントをご紹介。
入社後、どこに行って誰に何を売るのか、どんな市場なのか、競合状態はどうなのか、何をアピールするのか(製品力?価格?)、売るための障害は何なのか。
売上目標はいくらか?(既存の営業社員の売上目標)
それは個人目標なのか、チーム目標なのか。報酬制度の有無。日当の有無。
※資格取得サポート:医療機器情報コミュニケータ(MDIC)、MR資格、英語
※専門分野以外の知識習得サポート体制
※営業からのキャリアアップ(マネージャー、マーケティング、トレーナー)
病院で検査を受けたり、治療を受けたりしない限り、日常生活ではほとんど関わることのない「医療機器業界」ですが、人々のQOL(Quality of life)に寄与できる仕事があることを知っていただき、人生の大きな転機における企業選択の一つとして、社会貢献を実感できる「医療機器業界」の門を是非叩いて下さい。
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